大阪梅田の美容整形・美容外科・美容皮膚科

0120-7867-48

JR大阪駅・西梅田駅 徒歩3分9:30~19:00

院長ブログ

健康に美しくなるために、こだわりの情報を発信いたします

第15回:メスさばき

  • 2010.02.17
  • 院長のブログ

形成外科学会で講演したときに、聴衆の形成外科医から瞼の皮膚切開を上手にするコツは何でしょう?という質問を受けました。
瞼の皮膚は柔らかくグニャグニャして思ったように切りにくいという問題の質問でした。頬やお腹などの他の場所で皮膚切開するのに比べると、綺麗に切るのにコツがあり、同時に綺麗な傷跡が要求される場所です。
瞼の手術を日常的に行う形成外科医ならではの質問でもありました。
二重切開法の傷跡が目立つので修正したいといった希望をよく耳にしますが、その時に縫合がきちんとされてるかどうか?を言われることがありますが、その前提は手術の始まりである皮膚切開が綺麗かどうかから、手術の要点となる二重ラインの癒着を作る全ての過程が大きく関係しています。
同じ刃物の使いようとして、分かりやすいのは板前さんの包丁さばきがあります。
特に刺身を引く細くて長い包丁の使い方が参考になります。柔らかい魚肉を押さえつけることなく、長い刃を滑らすように手前に引くことで綺麗なお刺身を切りますね。ふぐ刺しなどは透けて見えるように薄く切ります。
手術のメスさばきも同じで、メスの刃を皮膚表面を滑らすように引くことで皮膚を切りますが、その時にあまり強く押さえつけると皮膚がゆがんで正確に切れませんし、弱すぎると目的の深さまで切れないのですが、この力加減はやはり経験的なものになります。その時の左手指先での切開部皮膚固定にコツがあり、また原則としてメスの刃は皮膚面に直角に当てる必要があります。あと、刺身は包丁を直線的に動かしますが、メスは曲線の動きが多く、またアバウトは許されず術前に描いたデザインを正確にたどる必要があります。
皆さんは、レーザーなどの先進機器がもっぱらの関心事かもしれませんし、レーザーメスを使うから傷跡が綺麗といった間違ったことを宣伝するクリニックもあります。これはメスで綺麗に切る技術がないからレーザーメスを使うということで、レーザーメスは電気メスに比べると熱損傷は少ないけれど、全く熱損傷のない普通のメスを上手に使う手術にはとてもかないません。ただ、粘膜を切ったり傷跡が目立たない場所では、使い勝手がよく利用価値の高い場合もありますが、その場合は電気メスの方が止血を手早くできるということで好んで使う外科医も多いでしょう。
昔のメスは刃を研いで使っていたそうですが、30年前にはすでに替刃のメスになっていて、切れ味が悪くなればどんどん新しい替刃に代えますので、いつも最高の切れ味で使えます。替刃には、形と大きさに色々種類があり用途に従った使い分けをしますが、それでも使う外科医それぞれに好みがあります。以前はアメリカ製なども使いましたが、今は日本のフェザー製替刃を使っていますがよく切れます。髭剃りなどを作っているメーカーです。

(2010年2月17日