Q. 顎プロテーゼ

ある論文に以下の記述がありました。
「シリコンを用いたオトガイ形成術では,インプラントの硬度が幅広く整形や除去が容易ある半面,インプラントが骨と結合せずに線維性組織によって生体内に保持されるため,術後の骨吸収や感染などのリスクが高いと報告されている。それに対しハイドロキシアパタイトを用いたオトガイ形成術では,インプラントが骨と結合でき術後の骨と軟組織の変化量が少ないものの,インプラントの整形や除去が困難で,材 料が高価であるといわれている。骨切りによるオ トガイ形成術は,オトガイ部の形態が保存可能で術後の軟組織の形態を予測しやすい、術後pogonion部での骨吸収のリスクが高いと報告されている。
術後の骨吸収の頻度はシリコーンを用いたオトガイ形成術では40%台から80%台、骨切りによるオトガイ形成術では90%から100%と報告されておりいずれも高頻度であった。
一方,ハイドロキシアパタイトを用いたオトガイ形成術後の骨吸収の発生率は0%か10%台と低頻度であると報告されている。」
これが本当だとしたら、顎のシリコンプロテーゼは大問題な手術だと思われます。
質問です。
1. 骨切りよるオトガイ形成でも、pogonion部での骨吸収のリスクがあると記述がありますが、pogonion部とはどこですか?骨切りでも骨吸収はあるのですか?
2. そうなると、アパタイトが一番安全な気がします。骨吸収にリスクは低いです。ただし感染のリスクがあります。そのあたりいかがでしょうか?
3. シリコンプロテーゼによる顎形成は危険という認識でよろしいでしょうか?
ダイさんへのお返事です
ここに引用されたのは医学論文ではありません。医学論文では、論文内容に精通した医師が査読を行い、適切でない部分を指摘して修正させたりした上で、採用か不採用かを決めます。あなたが引用された文章は落書きのような無責任なもので、信頼性が全くありません。
1.一般的にオトガイ部の骨切りは筋肉および血管の繋がりを温存したものなので、骨吸収はほとんどありません。血管などを切り離して「遊離」した骨を置くような移植では概ね全て吸収されます。
2.アパタイトは人工骨の資材として利用されますが、これとて他の方法を全否定できるようなものではないと思います。
3.間違っています。シリコンプロテーゼをオトガイ先端部の骨皮質の厚い部分に置けば骨吸収は最小にできますが、問題となるのは口中切開から挿入した場合には歯牙方向へずれて骨皮質の薄い部分に位置するため骨吸収が起こりますので、これは単なる手術手技の稚拙さが引き起こすものです。
院長 出口 正巳
